『 それじゃあ、おとなしく留守番してろよ 』 行為を済ませた男は、満足そうに彼女の元から去って行った。
それから、どのくらいの時間が経ったのだろうか。
時計はおろか、小窓一つさえも無いので、皆目見当もつかない。 陽光の眩しい外界とは、一切が遮断されている。
小さな間接照明だけが、常に灯されるだけの暗い地下の世界。
あれから、どのくらいの月日が経ってしまったのかさえも。
ひと気のない道端で突然に、車へと押し込められて拉致された彼女。
監禁先では、休む間すら与えられずに嬲り弄ばされ続けられた。
朦朧とする意識の中で気が付くと、今居る場所だったのだ。
『 今日から暫く此処が、お前の家だ ―― 』
狭い地下牢内に置かれた、プラスティック製の犬小屋。
鍵付きの鉄鎖に繋がれて桎梏された、今現在の彼女の住まい。 此処でもまた ” 躾 ” と称して、散々たる酷い扱い。
自由を奪う各首の枷と、恥部などに施させられたボディピアス。
それ以外は、下着の一枚すらも与えられていない。 ただただ哀れだとしか言い表せない、薄幸すぎる彼女。 汚れと小傷だらけの白い素肌の裸体を晒した、あられもない姿で。
物悲しい表情で呆然と項垂れて、犬のようにしゃがみ込んだまま。
まるで、ひたすらに誰かを待っている様にも。
暗く狭い地下牢の中から、解放してくれる存在か。
はたまた、” ご主人様 ” だと称する男の帰りなのか。
当の彼女本人にしか判らない・・・・・
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